コロンゼイ島(Colonsay)

 


キロラン湾(Kiloran Bay)の砂浜

 
 コロンゼイは、マル島とアイラ島の間にある、人口100人程の小さな島です。この島へは、オーバンからのフェリーや、キンタイア半島を出てアイラ島を経由するフェリーなどで行くことができます。
 また、2008年にハイランド エアウェイズによって、オーバン空港とコロンゼイの間に定期空路が開設されました。ただ、コロンゼイの飛行場と町を結ぶバスなどの公共交通機関は、現時点では未整備のようです。
   コロンゼイは、訪れる人もそれほど多くなく静かな島で、美しい砂浜や湖、古代の遺跡など見どころも多いです。
 


スカラセイグ(Scalasaig)

 フェリー乗り場もあるこの集落が、島の中心です。白い外観が美しいホテルやThe Pantryというカフェ、島の歴史資料を展示する「Colonsay & Oronsay Heritage Trust」などがあります。
 また、この町には「Colonsay Brewery」というとても小さなビールの醸造所があります。ショップがあって、1パイント(568 ml)入りの瓶ビールの他、大きな缶入りのものも売られているんですが、缶の方のラベルにも瓶のものと同じものが、容量の箇所を手書きで訂正しただけで張られていているあたり、いかにも小さな島の醸造所という感じでした。
      

The Colonsay Hotel。
紅茶とスコーンが美味でした。



コロンゼイ ブックショップ



 スカラセイグとは島のちょうど反対側、西海岸沿いの小さな集落のはずれにこの本屋さんはあります。お客さんが数人も入ればいっぱいになるような小さな本屋さんなのですが、コロンゼイやスコットランドに関する本の品揃えはとても充実しています。それもそのはず、実はこの本屋さんは出版事業も行っていて、コロンゼイの写真集や、スコットランドの鉄道の歴史に関する本などを出版しています。


コロンゼイのスタンディング ストーン

 ブックショップから北東へ約1 km、Loch Fadaなどの湖にほど近い Kilchattan という所に、二本のスタンディング ストーンが建っています。牧場の中に立っているんですが、牧場の所有者と思われる人が近くで働いていて、「遠慮せずに近くまで寄って見てきていいよ」と、言ってくれました。近くで見ると、風雪に耐えた石の、何とも言えない深い味わいを感じ取ることができました。       

Kilchattanの
スタンディング ストーン



コロンゼイ南端近くの丘の上にある
スタンディング ストーン

 コロンゼイのすぐ南には、オロンゼイ(Oronsay)という小さな島があります。この島は、聖コロンバがアイオナ島 に行く途中に立ち寄ったと言われていて、14世紀の修道院の遺構などがあります。
 オロンゼイとコロンゼイの間は約 1.5 km くらいあるのですが、ここには干潮の間だけ現れる砂浜があり、そこを歩いて渡って行くことができるとのことです。ただ、通れる時間帯をあらかじめ確認しておかないと、戻ってこれなくなるかもしれないので、注意が必要です。
 さて、この砂浜には、やはり干潮の間だけ現れるもう一つの道があって、コロンゼイの別の岬の方に行くこともできます。そして、その岬の付け根付近の丘の上にも、スタンディング ストーンがあります。


ポストバス

 コロンゼイのほとんど唯一といっていい公共交通機関は、ポストバスです。これは、郵便配達の車が、集配しながらお客さんも運ぶというもので、スコットランドの田舎では時々見ることがあります。ここのポストバスは、バスといっても普通の郵便配達車のような車で、お客さんの定員はたったの4人。しかも走っているのは週にわずか3〜4便という超ローカルバスです。

      

コロンゼイのポストバス



2008年9月6日