マル島南部(マル島あちこち、その1)

 マル島(Isle of Mull)はスコットランドの西海岸に位置し、オーバン(Oban)からならフェリーで約45分で到着します。島の中心は島の北端近くにあるTobermoryという町ですが、オーバンからのフェリーは島の南部、Craignureという所に到着します。



Craignure(クレイグニュア)

 Craignureは、フェリーが着く埠頭を中心にしたとても小さな港町です。それでも、ツーリストインフォメーションセンターや B & B、お土産物屋さんなど、一通りのものはそろっています。
 Craignure Innというパブで夕ご飯に食べた小エビのフライは大変おいしかったです。お店の人はとても親切でフレンドリー、いい雰囲気のパブです。


Craignure Inn



マル鉄道(Mull and west highland narrow gauge railway)

 Craignureとその南方にあるTorosay castle(トローゼイ城)の間を結んでいるのがこの鉄道。何でもこの鉄道は、それまで非公開だったTorosay castleを一般に公開するにあたって、お城までのアクセスのために建設されたとのこと。ディーゼル機関車か蒸気機関車が小さな客車を引っ張って走っています。
 narrow gauge railwayというだけあって線路の幅はとても狭く、たったの10.25インチ(約 26cm)! 車内もとっても狭いです。開業は1984年と比較的新しい鉄道ですが、建設中のエピソードとして、建設現場を見た人に鉄道を作っているとは信じてもらえず、パイプラインでも作っているのだろうと思われていたという逸話が残っているくらい、線路の敷地も狭い鉄道です。軌間が狭いにも関わらず予想以上に乗り心地は良く、美しい海岸線や林の中を走るので景色も楽しめます。当然スピードはあまり速くなく私が乗った時は、運転手さんの飼い犬が、走る列車の横をずっと一緒に走っていました。(その犬、帰りはもう疲れたのか、狭い運転室に飼い主さんと一緒に乗っていました。)スコットランドの島嶼部に現存する唯一の鉄道として貴重な存在です。

  
客車の先頭に連結されようとしているディーゼル機関車と、ターンテーブル上の蒸気機関車


Fionnphort

 マル島の西の端にあるFionnphortからは、アイオナ島へのフェリーやスタッファ島へのボートツアーが出ています。私がアイオナ行きのフェリーを待っていた時、港ではちょうどロブスターの水揚げが行われていました。
 港の近くには、「The Columba centre」という聖コロンバについての展示施設もあります。また、CraignureとFionnphortを結ぶ道路は、海や山、湖等を望む景色のいいところを通っています。ただ、時々牛が路上を散歩していたりするので車の運転には注意が必要です。




2006年5月11日