バラ島は、外ヘブリディーズ諸島のほぼ一番南にある島です。スコットランド本土のオーバンからはフェリーの便が、グラスゴーからは飛行機の便があります。島の中心の町キャッスルベイには、入り江の真ん中にキシミュル城というお城があります。
このお城は、この地を支配していたマクニール(MacNeil)家の居城として15世紀ころから使われていました。もっとも、キャッスルベイは天然の良港ですし、その真ん中にある格好の小島ということで、マクニール家が居城とする以前からバイキングがここに砦を築いていました。さらに、バイキング以前のもっと古い時代にも砦が設けられていたようです。こんな小さな島ながら、真水の出る井戸があったことも、ここを砦とすることができた大きな要因でしょう。
その後18世紀頃に、マクニール家が居城とすることをやめたため、その後は荒れるにまかされていました。ところが、20世紀になってから、アメリカに住んでいたマクニール家の子孫が城の修復を行い、現在、内部が公開されています。内部には、ホールやチャペル、厨房などがあり、塔の部分に登ることもできます。修復はされているものの、古い石材がむきだしになっている部分も多く、古城の趣きたっぷりです。お城の上から眺めるキャッスルベイの風景もすばらしいです。
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お城へは、左の写真の小船で渡ります。船頭さんにどこから来たのかと訪ねられて、日本から来たというと、この船のエンジンは日本製で優秀だよと言ってくれました。 |
バラ島の北の端にエオリガリーという集落があります。陸には牧草地が広がり、海辺には、砂浜や磯が続いています。キャッスルベイからここまでバスに乗ってきたんですが、バスの運転手さんはとても親切で、地元の人の買い物の荷物を家の玄関まで運んであげたり、キャッスルベイのお店での買い物を代わりにしてきてあげたりと大活躍でした。
キャッスルベイにあるクレイガードホテルの夕食で、コックル(とり貝)をいただきました。アサリのような味でおいしかったんですが、量が多くて全部食べるのは結構大変でした。実はこの貝、砂浜を滑走路として使っているバラ空港で採れたものだそうです。この空港のある砂浜は別名コックルの浜(Cockle strand)と呼ばれ、たくさんのコックルが採れるそうです。また、このホテルでいただいたヘブリディーズ産スモークサーモンは、絶品と言っていいくらい美味でした。
エオリガリー(Eoligarry)
バラ島の食べ物
キャッスルベイでは、ヘブリディアン トフィーというお菓子も作られています。手作りで無添加だそうです。