ルイス島 (外ヘブリディーズ諸島あちこち、その1)


 外ヘブリディーズ諸島は、スコットランド本土の北西に浮かぶ島々です。約200kmにわたり、200以上の島々が連なっていて、そのうち最も大きく、最も北に位置するのがルイス島(Isle of Lewis)です。なお、内ヘブリディーズ諸島にはスカイ島などが含まれます。



カラニッシュ(Callanish)のストーンサークル

 約5千年前の新石器時代に作られたといわれているストーンサークル。計48個の石が、円と十字を組み合わせたような形に並んでいます。最も高い石の高さは4.6m。5千年前に作られた後も、青銅器時代である3千年前くらいまで約2千年にわたって手が加え続けられていたそうです。間近で見てみると、長年の風雪に耐えた石は角が丸くなって、何となく優しい感じを受けました。
 外ヘブリディーズ諸島には、この他にもたくさんのストーンサークルやスタンディングストーンがあります。




Gearrannanのブラックハウスビレッジ

 カラニッシュストーンサークルの北約10kmのGearrannanという所に、ルイス島の伝統的な家々を保存したブラックハウスビレッジがあります。1974年まで実際に使われていたというこれらの家は現在内部が公開されていて、当時の生活の様子を知ることができます。また、一部の家は、カフェやユースホステル、セルフケータリング(自炊)のお宿として使われています。実際の住み心地は、見た目から想像するほどは悪くなかったようです。ルイス島ではあちこちで、今はもう使われなくなったブラックハウスの廃屋を見ることができます。




ルイス島の砂浜

 ルイス島にはいくつもの美しい砂浜があります。中でも、ルイス島におばあさんの家がある会社の同僚がいちおしなのが、Traigh na Berie。とにかく水がきれいで、まるで南国のビーチのようでした。この近くには他にも、干潮時に広大な砂浜が現れるTraigh Chapadailなどがあります。私たちが訪れた時には、なぜか2頭の牛が砂浜の真ん中にぽつんぽつんといました。牛さんが食べれそうな草なんてどこにもないのに‥‥。




ルイス島の最北端、Butt of Lewis

 ルイス島の最北端にして外ヘブリディーズ諸島の最北端でもあるのが、ここButt of Lewis。ここにある灯台は1862年に作られ、第二次世界大戦中にはドイツ軍の飛行機による機銃掃射も受けたそうす。この辺りは自然が豊かで、バードウォッチングの好適地であるだけでなく、クジラやイルカの姿を見かけることもあるそうです。




外ヘブリディーズ諸島の中心、ストーノウェイ(Stornoway)

 ストーノウェイは人口約8千人、外ヘブリディーズ最大の町です。グラスゴーやエディンバラ、インバネスなどから飛行機の便がありますし、アラプールからのフェリーもあります。ここにはHebridean Breweryという地ビールの醸造所もあります。左の写真は、町の中心にあるマーチンズメモリアル教会(Martin's Memorial Church)。高い塔は遠くからでもよく目立ちます。



2005年4月10日