グラスゴーの鉄道路線図をよく見ると、中央部分にオレンジ色の環状の路線が描かれています。 これが、1896年開業の世界で3番目に古い地下鉄です。(ちなみに一番古いのがロンドンの地下鉄で、その次がブダペストだそうです。)こんな昔に作られた地下鉄ですから、今では意外に思えるような技術がいろいろと使われていました。
まず、開業当初走っていた車両は、蒸気機関を動力源にしていました。といっても蒸気機関車が走っていたわけではなくて、蒸気の力でトンネル内に張られたケーブルを動かし、車両はそのケーブルをつかんで走っていたそうです。また、地上にある検車場と地下の線路の間には連絡線が無かったので、昇降機に車両をのせて上げ下げしていたそうです。線路の幅も1220mmというかなり特殊なものです。
こんな地下鉄も、約20年前に、3年間にわたって運行を止めて大改装をした結果、近代的な姿に生まれ変わりました。
ブキャナン ストリート駅にて
現在は、写真のようなオレンジ色の電車が走っています。小さくてかわいい車両ですので、体格のいい地元の方には少し窮屈なようです。
ヒルヘッド駅
ちょっとつけたし
スコットランドにもかなりすごい鉄道ファンがいるようです。グラスゴーの地下鉄についてインターネットでいろいろと調べていたら、この地下鉄のトレイン・シミュレーターを作って、ホームページで公開している方がいらっしゃいました。といっても地下鉄ですから、ほどんど真っ暗な中を走っているんですけどね。