アップルクロス

 


Loch Carron の眺め
 
 プロクットンから Loch Carron という入り江をはさんで北側に位置するのが、アップルクロス(Apple Cross)半島です。アップルクロスの集落自体は半島の海岸線ほぼ中央部にあります。
 アップルクロスの語源はゲール語の Aber Crossan (Crossan川の河口)で、リンゴや十字とは直接関係ないようです。
 


Bealach na Ba

 アップルクロスへ行くには、半島の北側から海岸に沿って南に下るルートと、半島の中央部を横断するルートがあります。距離的には横断ルートの方がかなり短いのですが、急峻な山道を越える事になります。このルートは「Bealach na Ba」と呼ばれる英国内でも有数の難路で、その前後には絶景が続きます。
 ルートの入り口には、初心者や大型の車両等の通行は推奨できないとの看板が掲げられています。


   
Bealach na Ba付近の山々

      
   
Bealach na Baに至るルートの入り口に設置されている看板


アップルクロス


アップルクロス インの建物。
シーフードがおいしいです。

 アップルクロスは、大変古い歴史のある場所で、7世紀にはアイルランドから来た僧が修道院を建てたといわれています。それでも現在のような道路が整備されるまでは、まさに陸の孤島といえるような場所でした。1950年代ころは、峠越えの道が使えなくなる冬期にグラスゴーに出るためには、まずフェリーでルイス島のストーノウェイ(Stornoway)を経由して本土のカイルオブロハルシュまで行って、そこからさらに列車に乗らなければならなかったそうです。
 そんなアップルクロスは現在でも静かな佇まいを残しています。



2008年12月16日