![]() キルホーマン近くの道路標識。 珍しくA、B、C各道路の案内が 一枚の看板に書かれています。 |
アイラ島の西部は、「リンズ・オブ・アイラ (Rinns of Islay) 」と呼ばれる大きな半島部になっています。ここには、ブルイックラディとキルホーマンの二つのウィスキー蒸留所、Loch Gruinartの自然公園などがあります。 |
この蒸溜所の見学ツアーは見どころが大変多いです。まず最初に案内されるのが、麦芽の粉砕工程。ここではビクトリア期の粉砕機が使われています。続いて、粉砕した麦芽を糖化するマッシュタンを見ることができます。この蒸留所では、スコットランドに3箇所しかないオープンタイプのマッシュタンが使われています。その後、ウォッシュバックでの発酵過程や蒸留釜などを見ることができます。そして、樽詰めの場所(フィリングステーション)や樽の貯蔵蔵(ウェアハウス)を見て、最後に瓶詰め、箱詰めの作業場も見学できます。この蒸溜所は自前で瓶詰めも行っている数少ない蒸溜所です。
また、「The Bruichladdich Single Malt Academy」といって、一週間ほど泊まり込みでウィスキー製造の全行程を体験できるコースもあります。
この蒸留所は、2005年設立という大変新しい蒸留所です。ここは、スコットランドで最も小さく、そして最も西に位置する蒸溜所です。もともと「Rockside Farm」という農場だった所で、現在もここで採れた大麦を使ってウィスキーが作られています。多くの蒸留所が麦芽製造を外注している中、ここでは、その全工程を自前で行っています。麦芽の乾燥施設には数羽のスズメが入り込んで、乾燥中の麦をついばんでいました。 ただ、「スコッチウィスキー」として販売するためには、最低3年間樽の中で熟成させなければならないという決まりがあるため、まだウィスキーとしては市場に出ていません。それでも、一ヶ月ものや一年もの、二年ものといったスピリッツが、付属のショップで売られています。2009年には最初のシングルモルトが発売される予定です。
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![]() 乾燥中の麦をついばむスズメたち |
![]() ポートナハーヴンの町並み。遠くには、 リンズ・オブ・アイラ灯台が見えます。 |
アイラ島西部の中心の町は、ポートシャーロット(Port Charlotte)。ここには、島の歴史や生活に関する資料を展示している博物館や、風力発電の電力を使用しているコミュニティセンターなどがあります。アイラ島は自然エネルギーの利用に意欲的で、世界で最初に商業用の波力発電所が設けられたことでも知られています。 ポートナハーヴン (Portnahaven) は、リンズ・オブ・アイラの先端にある集落です。小さくて静かな集落で、商店はたったの二軒だけ。すぐ沖合のOrsay島には, 1825年に建てられたリンズ・オブ・アイラ灯台があります。 |