アラン島、その2 (アラン島北部、ロッホランザとその周辺)

 


ブロディックに向かうフェリーの
上から望むアラン島の山々

 
 アラン島の北部には島の最高峰である「Goat Fell」はじめ、スコットランドのハイランドを思わせるような山々が連なっています。また、島のほぼ最北端にあるロッホランザ(Loch Ranza)は、キンタイア半島へ向かうフェリーの発着地であると共に、ウィスキー蒸溜所や13世紀に建てられたロッホランザ城などがあります。
 


ウィスキーの蒸溜所(Isle of Arran Distillers)

 ここは、1995年設立の比較的新しい、そして現在アラン島で唯一の蒸溜所です。創業者のハロルド・カリー氏は、長年ウィスキー業界に携わっていたのですが、自分の蒸溜所を持ちたいという夢をかなえるため、この地に蒸溜所を建設したそうです。この蒸溜所の特徴の一つとして、発酵槽(ウォッシュバック)が木製であることが挙げられます。最近はステンレス製のものも多いのですが、木製の方がよりおいしいウィスキーができるとのことです。       



木製のウォッシュバック。
節のない板材を集めるのに苦労したとか。



ロッホランザ城(Lochranza Castle)



 アーガイル地方を支配していた MacSweens 家によって、1262年に原型となる城がこの地に建設されました。1306年には、後のスコットランド王ロバート ブルースが逃亡先のアイルランドからこの城に入り、スコットランド奪回の戦いに臨んだともいわれています。
 現在の城の主な部分は16世紀に造られたものです。


アラン島北部の自然

 アラン島の北部は本当に自然の豊かなところで、険しい山や、氷河によって削られてできたU字型の谷、水のきれいな川の流れなどをいたるところで見ることができます。そして、このあたりの山間部はイヌワシ(golden eagle)の生息地としても知られています。
 また、さすがウィスキー蒸溜所の建設場所に選ばれるだけあって、水も大変おいしく、アラン島で飲む紅茶は格別です。
      




 左の写真は、ロッホランザのフェリー乗り場付近で見かけた鹿です。人を恐れることもなく、道ばたの草を食べていました。
 また、町の東側には、アザラシやアオサギなどの野鳥を見ることができる散策路もあります。



2008年8月10日