グレトナは、グラスゴーから列車で南へ約2時間、イングランドとの国境近くにある町です。この町の主要産業は「結婚式」。英国中から年間4000組を超えるカップルが、人口2000人あまりのこの小さな町にやってきて、結婚式を挙げているそうです。
立派な建物の登録事務所 かつて、イングランドでは結婚のための条件や手続きがスコットランドよりも厳しく、イングランド国内では結婚できない人たちが、国境を越えてすぐのところのこの町にやってきて結婚式を挙げていたそうです。現在では制度が変わって、わざわざスコットランドまで来て結婚する必要はなくなったのですが、それでもグレトナで結婚したいという人は少なくないようです。
町には、Old Smithy や Anvil Hall など結婚式ができる施設のほか、結婚登録事務所や、花屋さんに写真屋さん、ケーキ屋さんなどが並んでいます。ちなみに、Old SmithyのSmithyは鍛冶屋さんのことで、Anvil Hall の Anvil は、鍛冶屋さんが使う金床の意味。当時のスコットランドではイングランドと違って、結婚式の立会人が聖職者に限られていなかったので、鍛冶屋さんでも立会人になることが可能だったというのが、これらの式場の名前の由来になっています。また、Old Smithy には、スコットランドの名産品を売るお店がいくつもあるので、結婚式とは関係なくても、一度訪れてみるのもいいかも。