グラスゴーの南方約60 km の所に、かつて鉱山輸送に使われていた鉄道がありました。現在この鉄道は、ボランティアの人たちによって復活され、冬期を除く週末、ディーゼル機関車が牽引する小さな客車に乗ることができます。 このミニ列車、Leadhills 駅と Glengonnar 駅の間を人が走るくらいのゆっくりしたスピードで走ります。車窓からは、鉱山の跡や所々に残っている崩れかけた鉱山関係の建物などを見ることができます。終点のGlengonnar 駅は標高1498フィート(約450メートル)で、イギリスで最も高い位置にある駅だそうです。 | ![]() Leadhills 駅にて |
![]() テコ操作をする係のボランティアの方 |
この鉄道には興味深い様々な設備が復元されています。例えば、上の写真にも見えるように、プラットホームの端には腕木式信号機が建っていますし、そのさらに奥には、信号テコ扱所があります。この信号テコ扱所でポイントや信号機等を集中的に操作するわけですが、その様子を間近で見学することができます。その上、係の方に教えてもらって、実際にテコの操作を体験することもできました。 |
さて、現在は小さな客車を引っ張っている青色のディーゼル機関車、かつては実際に炭鉱で働いていたものだそうです。ところが、機関車の運転席を覗いてびっくり、運転席の腰掛けが進行方向に対して横向きについています。なんとなく運転しにくそうな気がしますが、日本の明延鉱山でも同じような機関車が働いていた事を思うと、案外一般的な構造なのかもしれません。
ここで働いているボランティアの方はとても親切でした。車庫の中で修理中の客車や機関車の説明をしてくれたり、貨車の屋根の上に登って天窓を開けてみせてくれたり、貨車のブレーキの操作方法を教えていただいたりしました。今は修理中ですが、将来は蒸気機関車を走らせる計画もあるそうです。