ビガーは、グラスゴーから南東へ約50km 、田園地帯の中にある町です。古くからこの一帯の中心地として栄えていました。人口約2千人のこじんまりとした町ですが、ここにはたくさんの小さな博物館があります。
ここには石器時代の出土品から18世紀の生活用品にいたるまで、年代を追って非常に多数の展示品が所狭しと展示されています。また、この建物の窓にはとても美しいステンドグラスがはめられています。ステンドグラスといえば、このヘリテージセンターの向かいにある教会のものも非常に美しいそうです。
かつてスコットランドの町々には、ガス灯を灯したり各家庭にガスを供給するために、石炭からガスを作るガス工場がありました。やがて、都市ガスの整備が進むに従ってこれらのガス工場は姿を消していきました。そんな中でここビガーでは使われなくなったガス工場をガスの博物館として保存し、かつての技術遺産を後世に伝えています。石炭からガスを作る装置や、ガス工場用の巨大なガスメーターなど興味深い設備をたくさん見ることができます。また、ガスを利用した昔の様々な家庭用品も収集されています。面白いものとしては、ガスを使ったアイロンというのがありました。これはアイロンのお尻の所にガス管を接続して、本体をガスで加熱するというものです。
ちなみに、石炭からガスを作るという技術が確立される過程では、ファイフの Archibald Cochrane やエアシャー出身の William Murdoch といったスコットランド人が大きな寄与をしたそうです。
ビガーのその他の博物館としては、変わった自動車を集めた The Albion Museum や、人形劇の博物館である Puppet Museum、ビクトリア時代の生活を知ることができる Gladstone Court、古い農家を移築した Greenhill Covenaters' House などがあります。