これでもインターネットショッピング?

 これは、スコットランドに来てまだ間もない頃の話。

 近所の電気屋さんに掃除機を買いに行きました。 お店にはいろんなメーカーのいろんな種類の掃除機があって、その中の一台が安売りになっていました。掃除機メーカーとしてはあまり聞いたことのない会社の製品だったですが、電気機関車のメーカーとしては老舗で世界的に有名なメーカーだったので、たぶんモーターや電子部品などはちゃんとしたものが使われているんだろうと思い、その掃除機を購入しました。
 家に帰ってから試しに使ってみたところ、吸引力は申し分なく小回りも利き、大変満足のいく掃除機でした。  


 で、やっぱり交換用の集塵袋を買っておいた方がいいだろうと思い、この掃除機を買った電気屋さんに行ってみました。この電気屋さんではいろんな種類の交換用集塵袋を売っているんですが、私の掃除機に対応した商品はなぜか置いていませんでした。お店の人に、「この掃除機用の集塵袋はありますか?」と尋ねたところ、「うちでは扱っていないけれど、テレホンショッピングで手に入ると思うから、ここに電話してみてね。」と言って、各種の掃除機対応の消耗品を扱っている会社の電話番号を教えてくれました。当時はスコットランドに来てまだ日が浅く、電話で確実に注文する自信もなかったので、家に帰ってからインターネットで買えるところがないか探してみることにしました。 


 この会社、掃除機メーカーとしてはかなりマイナーなようで、インターネットでいろいろ調べたんですが、対応する集塵袋を扱っているところはほとんどありませんでした。それでもなんとか一つだけ対応する製品があります、というサイトを見つけたので、早速ネット上で発注することにしました。まず希望の商品を選択して、数量を入れて、確定ボタンをクリック。次は、住所やクレジットカード情報を入力する画面かな、と思っていたらなんと、「当店をご利用いただきありがとうございます。当店ではご希望の商品を扱っていますので、購入希望の方は以下の電話番号にお電話してください。」とのメッセージが。こっちは電話だと意思疎通がうまくいかないかもしれないから、ネットショッピングで買おうと思ったのに結局は電話で注文するはめに。まあ結果的に電話でもちゃんと注文することができたから良かったんですけど、この国は電話社会なんだなー、とつくづく思った次第。
 まあ多分今ではこういうことはもうほとんどないと思うんですけど。  

   



2007年4月7日