スコットランドは英国の一部ですから、もちろん英国の中央銀行が発行したお金が使えます。そして、このお札にはエリザベス女王のお顔が印刷されています。
しかしそれとは別に、スコットランドにある3つの銀行が、それぞれ独自にお札を発行しています。いずれも特色あるデザインなので、たくさん種類のあるお札をついつい集めてしまいました。
The Royal Bank of Scotland が発行するお札はお城シリーズです。エジンバラ城やグラミス城などが裏面に印刷されています。
Bank of Scotland のお札は、「働く人」シリーズです。ウイスキー蒸留所で働く人や、液体クロマトグラフという分析装置を使っている白衣のお姉さんなどが描かれています。このお姉さんにそっくりな女性がうちの研究所で働いていることもあって、個人的には結構受けています。
Clydesdale Bank の5ポンド札には、かわいい野ネズミが描かれています。ロバート・バーンズの詩がモチーフになっているそうです。(このお札には微妙に異なるバージョンが、少なくとも5種類はあります。)
さて、エリザベス女王はスコットランドの君主でもあります。しかしなぜか、スコットランドのお札にはエリザベス女王の肖像は使われていませんでした。
ところが、先日手にした The Royal Bank of Scotland の5ポンド札をふと見てみると、なんと裏面に女王様のお顔が印刷されているではありませんか。しかも50年くらい前の若き頃のお姿と今のお顔が並んで。そう、これは今年(2002年)が在位50周年になるのを記念して発行された記念紙幣だったんですね。
この銀行は銀行名にロイヤルが付いているだけあって、この種の記念紙幣の発行が多いようです。一昨年(2000年)には女王様の母君の100歳の誕生日を記念して、彼女の肖像入りの記念紙幣が発行されていました。